箱とマーマレード

うたプリファンブログです。愛と感想と考察を書きます。

舞台刀剣乱舞 禺伝 矛盾源氏物語

刀ステ 禺伝 矛盾源氏物語

 


2/5 18時公演を鑑賞。

 


いわゆる宝塚本丸。

すごく面白かった…

ネタバレあります。

 


源氏物語という物語の最高傑作を描くことで、刀ステにおける「物語」と「歴史」の区別を描く今作。にゃんせんが雨夜の品定めで嫌なやつだと指摘したり源氏の歯の浮くような台詞に突っ込むところや、歌仙が空蝉に源氏との関係を無理強いはできないと言うところ、客層考慮していて最高だったな〜…源氏物語の時代背景をそのまま描きつつ、現代の価値観で全肯定はできないところを素直なにゃんせんや歌仙を使って指摘していて良かった。ほんと脚本が上手い。

そして、この源氏物語を全肯定はしないところがストーリーの中で浮かず、ステの価値観としての「物語」と「歴史」の分別を描くこととなっていて本当に脚本が上手い。

ステの物語はどうなるんだろうか?ステ本丸のまんばは強い物語がある故に戦況を打開するかもしれないとされていた。歴史は変えられないからこそ物語は自分たちで紡いでいく、ということなのだろうか。物語が歴史を補完したり、強い願いとしての物語がときに歴史を書き換えたりしてきた過去作と比較するとそこを層構造としてきちんと分けようとしていた。刀に付与される物語について実験をしている本丸だからこそそこの区別をつけようという意図が強いんだろうか。

 

話が戻るが、源氏物語を題材にした今作はヅカ本丸で正解だったなと思う。

光源氏のとんでもない浮気性っぷりも、男装の麗人が演じる舞台という装置によってメタな視点で物語らしさが強調されていたと思う。その物語らしさは鑑賞者に「これは物語(だから地獄もあるけど現実じゃないよ)」というワンクッションを置かせつつも、その物語性の強調こそが刀ステの中で意味を持つ「物語」という言葉の意味を補強していってたと思う。

 

……何を言いたいのかわからなくなってきた。やたらと難しく語りたい時は自分も理解しきれていない時だと思う。でもこのステの心地よい難解さが好きだ。

 

 

 

 

以下は雑な感想だけど、短刀は寝所に詳しいとか実験用本丸とかめちゃpixivでみたやつだ‼️‼️と思って内心笑いがこらえきれなかった。(……まあ実際どんな二次創作がされているかはリサーチはされてそう)